どんなスポーツにもルールがありますが、アメリカで誕生した野球には当初、カウントの「ストライク」も「ボール」もありませんでした。NHKの人気番組「チコちゃんに叱られる」によると、その始まりは″審判の不満の声″だったといいます。当時は、ピッチャーが下から投げた打ちやすい球をバッターが打つのが前提で、見送りは何度でもOK。しかし、一向に打たないバッターに業を煮やした審判が「いい球だ。打て(ストライク)!」と宣告するようになったのです。逆のことも起こりました。打たれなければ負けないからと、悪球ばかり投げるピッチャーに、審判が「ズルい球(アンフェアボール)」と宣告。やがて、決着がつかない試合をなくすため、三振や四球という現在のようなルールが定められました。人々が守るべきルールが必要なのはネット社会でも同じことです。ある政党の若者の声を政治にダイレクトに反映するために、若者向けの政策を担う政策アンケート活動では「ネットの誹謗中傷は根絶させる」という回答が多い。「人ごととは思えない」という声に対策の必要性を痛感しました。100名を対象にしたある調査によるとSNSで誹謗中傷を受けた経験があるとの回答は44%にものぼります。インターネット上で個人が自由に意見を発信し、議論することが広く浸透している現在。個人の発言力が増す中で、それぞれの価値観を押し付け正義感を振りかざすような、攻撃的な投稿が増えています。そしてその矛先は公人や企業にとどまらず、特定の個人に対しても躊躇なく向けられており社会問題となっています。こうした問題を受けて今月21日、インターネットで誹謗中傷を行った人の特定をしやすくするための「プロバイダ責任制限法」の改正案が、衆議院本会議で可決・成立しました。SNSでの誹謗中傷の根絶を祈ります。
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