「麦は踏まれて強くなる、人間も踏まれて強くなる」(940号)・・機械設計製図のAZA

黄金に輝く麦が収穫期を迎えています。「麦秋(ばくしゅう)」という言葉をご存じでしょうか?「秋」という言葉には「収穫する」という意味がありますが、「5月~6月は麦の刈り入れをする季節」「初夏」を指して「麦秋」という言葉が使われます。昔の人は麦の収穫風景を見て、初夏を感じていたのですね。今日は麦に関するお話をさせてください。麦は10月の下旬に種まきを行い12月の中旬に「麦踏み」という作業を行います。『麦は踏まれて強く育つ・・といいます。』

←(はだしのゲンの名言) 麦踏みは、麦の種をまいて葉が出てきた頃に行う日本独特の農作業で、この作業を行うことによって、霜柱ができたときでも土が持ち上がらず麦の根を傷めることなく、踏むことにより茎がたくさん分かれ、根も強くなり麦の生育を助けるのだそうです。同じように、私たち人間も麦のように「踏まれて強く育つ」ものなのです。逆に、温室栽培で育った人間は、いざ外の空気に触れた時、暑さ・寒さも分からず、寒暖の激しさについていけず段々駄目になっていくのかもしれません。人間、生きていく為には何時の日か外の空気に触れていないといけませんが、穏やかで過ごしやすい日もあるでしょうけど、とても寒く凍えそうな日や暑くてどうしようもない日に対処できる術(すべ)を身に付けておかないと、社会という自然の世界で生き抜いていくことは厳しいと思います。麦のように踏まれて育った人は、辛いとき・苦しいとき、あるいは挫折感・絶望感を味わったとしても、そこから這(は)い上がっていこうとする「心の強さ」が育ってきているのです。「心の強さ」が育ってきている人は、色んな問題が起こってきても逃げませんし、他人の所為(せい)にしませんし、とことんまで向き合っていきます。そういう「心の強さ」が育っていくかどうかは、家庭環境が大きく影響を及ぼすと言われます。踏まれて踏まれても、強くなるたくましい麦。私達も踏まれるほど強くなることを教訓にしたいですね。

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