「うつ病予防は果物で!」(1303号)・・業界初・ものづくり技術支援をサブスクで提供するAZA

技術屋のサブスク  うつ病と食事や栄養との関係について、国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所行動医学研究部の成田瑞室長によると、欧米の研究から、野菜や果物を多く摂ることがうつ病の予防に効果的であることが示されています。特に果物に関しては、フラボノイドというポリフェノールの一種が注目されています。フラボノイドには、うつ病の発症メカニズムとされる脳由来の神経栄養因子の減少や酸化ストレス、神経の炎症を抑える可能性があると考えられています。ただし、日本やアジアの住民に関しては、果物の摂取とうつ病の関連性についての研究はまだほとんど行われていません。そこで、成田室長らは長野県南佐久郡に住む40~69歳の男女1,204人のデータを統計的に解析しました。この中で93人がうつ病と診断されており、摂取量によって野菜、果物全般、フラボノイドが豊富な果物(リンゴ、ナシ、ミカンなど)の摂取量を五つのグループに分け、発症リスクとの関連性を調べました。その結果、果物とフラボノイドの豊富な果物を摂取しているほど、うつ病の発症リスクが低下することがわかりました。一方、野菜の摂取量との関連は見られませんでした。また、野菜や果物に含まれるビタミンCなどの個々の栄養素と発症リスクとの統計的な関連は見られませんでした。しかし、フラボノイドの有効性については、「果物全体とフラボノイドの豊富な果物の両方で予防効果があったことから、フラボノイドよりも果物全般の抗酸化作用などが影響している可能性がある」と成田室長は述べています。成田室長は「意識して果物を摂取すると、心の健康に良いと思います。ジュースでは抗酸化作用が低下するため、そのまま果物を食べることを勧めます」と話しています。果物がうつ病予防に役立つことが示されたこの研究は、食事と精神の関係において新たな示唆を与えるものです。健康な心を保つために、日常の食事に果物を積極的に取り入れることが重要です。心と身体の健康を考える上で、バランスの取れた食事は欠かせません。

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