「半導体を制する者は世界を制する!・・」(1314号)・・業界初・ものづくり技術支援をサブスクで提供するAZA

技術屋のサブスク 甘利明氏の言葉によれば、半導体産業は現在世界の安全保障、サプライチェーン、軍事防衛、経済・株価など、さまざまな分野で重要な役割を果たしています。このような状況下で、世界各国が半導体の開発・量産に向けた強化策を打ち出しています。
しかし、日本企業の半導体の世界シェアは過去30年間で急速に減少し、現在は国内の半導体生産面で世界のわずか6%にとどまっています。企業別のシェアでも8%に過ぎません。この状況を打破するため、2022年に設立された国家戦略プロジェクトカンパニー「ラピダス(Rapidus)」が注目されています。ラピダスはトヨタ自動車、デンソー、ソニーグループ、NTT、NEC、ソフトバンク、キオクシア、三菱UFJ銀行の8社が出資しており、自動車向け半導体、画像センサー、通信、メモリーなど幅広い分野に強い関心を持つ企業が参画しています。このプロジェクトの目的は、世界最先端のロジック半導体(2nm以下)のプロセス開発と国内に建設する大型量産工場の設立です。また、技術研究組合最先端半導体技術センター(LSTC)との連携も進められており、開発と学術の世界を結びつける組織です。過去の国家プロジェクトとは異なり、ラピダスはオールジャパンにこだわらず、国内外の協力体制を構築しています。特に注目すべきは、半導体の開発・量産で実績のある米国IBMとの共同開発です。この提携により、新たな立体構造トランジスタ「GAA」が採用され、7nmチップに比べて性能が45%向上し、消費電力も75%削減される画期的な成果が期待されています。また、ベルギーの先端半導体技術研究機関「imec」とも協力覚書を交わしており、さまざまな国際的な連携も進められています。さらに、ラピダスは北海道千歳に新工場を建設する計画を立てています。北海道は豊かな水と自然環境に恵まれ、十分な人材も確保できるという利点を持っています。これを機に、半導体工場を中心とした大規模なサイエンスパークの形成が計画されており、装置・材料の新工場立地やデータセンターの進出も呼び込む予定です。東哲郎氏はラピダスの取締役会長であり、LSTCの最高責任者でもあります。東氏は半導体製造装置企業の東京エレクトロンを世界的な地位に押し上げた功績を持ち、日本の半導体業界を代表する人物です。北海道の企業立地数が98件に上ることも、北海道への関心が高まっていることを示しています。51社もの新規進出があり、道外からの企業が増えていることが明らかになりました。最後に、ラピダスの代表取締役社長である小池淳義氏が、半導体イノベーションの求心力を強めることをミッションとして掲げています。人工知能の活用が急速に拡大しており、2025年までにはデータ量の年平均成長率が23%増加すると言われています。このためには半導体の量産出荷を確保する必要があり、ラピダスはその一翼を担うことになるのです。ラピダスの取り組みは、日本の半導体産業の復活とグローバルな競争力の向上に向けた重要な一歩です。その成果が国内経済と技術の発展に大いに寄与することを期待しましょう。私達の設計する『半導体製造装置もラピダスへGoー!』

エンジニアリング事業部・最近の実績☆☆AtoZtoA