「長生きしたいなら、もっと肉を食べよう」というアドバイスは、医師の和田秀樹さんから出てきました。和田さんは、肉を食べることで多幸感を感じるセロトニンが増え、コレステロール値がやや高い方が免疫力が高まるという研究結果もあると述べています。肉を食べることには活動意欲を維持し、運動機能を維持するという2つの重要なポイントがあります。人間の体は使わなければ衰える性質を持っているため、現役でいるためには栄養が必要です。肉を食べることで、活力を保ちながら体を動かすことができます。
肉食にはメタボリック・シンドローム予防効果
和田さんは述べています。メタボリック・シンドロームは内臓脂肪の蓄積により、血圧、コレステロール、血糖値が異常になる状態であり、糖尿病や心筋梗塞などの病気を引き起こしやすくなります。しかし、統計データからは、BMIが25を超える人の方が長生きする傾向があることが明らかになっています。中高年の方々は小太り程度であれば十分であり、過剰にやせる必要はありません。
セロトニンの減少による意欲の低下も高齢化と関連
セロトニンは幸せ物質とも言われ、多幸感を感じるために重要な役割を果たします。年をとるとセロトニンは減少していくため、幸福感や意欲も低下し、うつになる人が増えます。肉にはセロトニンの材料となるトリプトファンやセロトニンを脳へ運ぶコレステロールが多く含まれています。したがって、肉を食べることで幸せな気分になり、意欲を高めることができます。
肉を食べるメリット
たんぱく質や栄養素の摂取量が不足しないようにするというメリットもあります。日本ではガンによる死亡が心筋梗塞よりも多い国であり、コレステロールは免疫細胞の活性化や免疫機能の向上にも関与しています。また、日本人の肉摂取量が少ないため、肉を適度に摂ることは高齢者にとって重要な栄養源となります。
昔は日本人の主な死因は脳卒中
たんぱく質不足が原因の一つでした特に秋田県では塩辛い漬け物とご飯が中心で、たんぱく質の摂取量が少なかったため、血管のもろさが問題となっていました。しかし、たんぱく質の摂取量の増加とともに脳卒中の減少が見られ、自殺率も低下しています。
以上のことから、「長生きしたいなら、もっと肉を食べよう」というアドバイスは妥当であると言えます。バランスの取れた食事と適度な運動が健康維持に重要であり、特に高齢者はたんぱく質や栄養素が不足しないように肉を摂取することが大切です。肉を積極的に取り入れ、健康的な生活を送りましょう。