「人間関係を築くこと自体が人生の目的」 (1507号)

昭和世代の私たちにとって、平成から令和への年号が変わり、生活様式や習慣が大きく変わりました。現代社会の中で、人間関係の希薄化に最近、特に危機感を感じています。私たちの世代は集団で行動し、その中で多くを学びました。「ダイヤモンドはダイヤでしか磨けない」という言葉を先輩からよく聞かされ、「人間も人間にしか磨かれない」と言われて育ちました。一方で、現在の若者は個人主義を重んじ、それぞれの楽しみを大切にしているように思います。この点に関連し、昨日読んだ新聞記事が意義深く感じたので紹介します。
「健康で幸せな生活を送るには、良好な人間関係が必要です」と述べています。この結論は、米ハーバード大学の研究者たちが同一家族を三世代にわたって追跡調査し、1300人以上のデータを基に導き出したものです(児島修訳『グッド・ライフ』辰巳出版より)。良好な人間関係を持つ人は、心身の健康はもちろん、生存率も高くなると報告されています。そのため、「人間関係を築くこと自体が人生の目的である」と著者は強調しています。
さらに、仏教の教えでも、「善き友を持つことは、仏道修行の全てである」と釈尊が答えたとされる故事があります。これは、人との深い関わりが如何に重要かを示しています。
私たちもこの教えを生かし、時には面倒ながらも、人間関係を大切にすることが、健康で充実した生活に繋がると実感しています。
皆さんは、現代の人間関係の変化をどのように感じていますか。