2024年の半導体・エレクトロニクス市場は、当初の予想では下期から本格的な回復基調に入ることが期待されていました。しかし、AI分野の好調を除けば、全体として需要回復の勢いは弱く、「底を打ったものの、そこからの戻りが鈍い」というのが業界の共通認識となっています。特に産業機器向けの在庫調整が長引いていることや、車載分野では電気自動車(EV)の減速が各社の業績に悪影響を及ぼしている状況です。2024年下期に向けた回復の波は、それほど大きなものにはならないと言わざるを得ません。
しかし、2025年に向けては、ファウンドリーの稼働率回復などのプラス材料も見えてきており、必ずしも悲観する状況ではありません。私たちのお客様でも好不調がありますので、「選択と集中」を重視し、しっかりと舵取りを行っていきます。今後の市場動向を注意深く見守りながら、適切な対策を講じていく必要があります。