「思い込みが人に与える影響は大きい・・」(762号)

明日からの4連休、お出かけの際はコロナ感染症対策を万全に、3密を避け楽しい

お休みをお過ごしください。

さて本日は、「プラセボ効果」についての新聞記事からのご紹介に成ります。効果の

ない薬(偽薬)も“よく効く”と伝えると、実際に効きます。この思い込みの影響を

プラセボ効果といいます。例えばこんな実験を行い効果を測定しました。

アメリカで電気ショックの実験を行った話があります。被験者を2つのグループに分けて

電気ショックの痛みを和らげる薬を投与する、という実験がありました。1つのグループ

には「1錠たった10セントの薬」と説明し、もう片方には「2ドル以上もする新薬」と

説明しました。……が、実はどちらも偽薬だったのです。結果として、「新薬」と説明

されたグループの方が痛みの軽減効果が大きかったとされています。「高い薬の方が良く

効く気がする」という感覚、みなさんにもあるのではないでしょうか・・?

またうるしを使った実験では・・「うるしに触るとかぶれる」は有名な話ですよね。それ

にまつわる実験で、2つのグループに分けた被験者に「うるしの葉」と「栗の葉」を触ら

せるというものがありました。しかし、うるしを触らせたグループには「栗の葉」と、栗

の葉を触らせたグループには「うるしの葉」と、逆に説明しておいたのです。驚くことに

栗の葉を触ったグループに発疹が出て、うるしの葉を触ったグループには何もなかった

という結果になっています。このような効果の「プラセボ効果」ですが、同様に老いに対

する思い込みが記憶に及ぼす影響もあります。若年者から高齢者までを2グループに分け、

記憶に関する同じ課題に取り組む実験を行いました。一方には“記憶の調査”、もう一方には

“学習機能の調査”と伝えました。すると前者では若年者が好成績を収め、後者では年齢差は

認められませんでした。高齢者の記憶力を低下させた要因に、“老いると記憶力が衰える”

との否定的な思い込みが影響するといわれます。「(加齢による)さまざまな変化を受け

入れ、自分を肯定的に評価することが、思い込みによる記憶力の低下を防ぐのです。

“出来ない”と思えば、力はあっても出なくなりますし、逆に“出来る”と思えば可能にする力

を万人が持っているのです。今、先の読めない難しい時代にあって「肯定力」の大切さが説

かれています。肯定力とは、「ありのままの自分を受け入れ、尊重する感覚」という意味です。

悪い状況に置かれたり不運に見舞われたりしても、「それでもなお、自分には価値がある」

と思えることです。自分に対する自信や肯定力を持つことが「プラセボ効果」にもつながる

のでは無いでしょうか。「良い思い込み」大切ですね。

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