読書の秋も、晩秋になりました。以前読んだ書籍「座右の寓話」がとても気に入って
おりその著者の最新作「まほうの寓話」をアマゾンで購入。届いてビックリなんと
小学生の「朝の10分読書」に推薦されている書籍でした。(*_*) でも読んでビックリ
内容は全然、小学生に限ったものでは有りません。大人でも納得の寓話ぞろいです。
私達が小学校の時にも、学校には図書室があり読書を競う習慣がありましたよね。
良書を沢山読んだ記憶があります。大人になった皆さんはどうでしょうか・・・?
今日は、その書籍からポーランドの寓話を紹介致します。子供の頃からしっかりと
したことを学んでいたんだな―と感心します。大人にもハッとさせられる物語です。
題名:「2ズウォッティのモイシュ」 ※ズウォッティ:ポーランドの通貨単位
――穀物を売り買いする商人のところで、同じ「モイシュ」という名前の二人の
若者が働いていました。一人の給料は週に2ズウォッティ、もう一人の給料は週
に6ズウォッティです。あるとき、2ズウォッティのモイシュが店の主人に尋ね
ました。「もう一人のモイシュは週に6ズウォッティもらっているのに、なぜ自分
は2ズウォッティなのですか?」「まあ、見ているがいい」主人は言いました
「そのうち理由を教えてやる」数日後、主人の家の下の道を、隊列を組んだ十台
ばかりの荷馬車が通りかかりました。主人は急いで2ズウォッティのモイシュを呼びました。
①「何を運んでいるか聞いてこい」モイシュは道を下って聞いてきました。
「トウモロコシを運んでいるそうです」主人はまた命じました。
②「どこに運んでいるか聞いてこい」モイシュはまた道を下り、もどってきて報告
しました。「市場に運んでいるそうです」主人はまたもや命じました。
③「誰に頼まれたのか聞いてこい」モイシュはまた走り、しばらくしてもどってくる
と言いました。「となり町の町長さんに頼まれたそうです」主人はさらに命じました。
④「値段を聞いてこい」モイシュは馬に飛び乗って荷馬車を追いかけました。もどって
きて値段を伝えたモイシュに、主人は言いました。「そこで、少し待っておれ」主人は
6ズウォッティのモイシュを呼んで言いました。
①「さっき通った荷馬車の商人たちの様子を見てきてくれ」しばらくして、戻ってきた
6ズウォッティのモイシュは主人にこう報告しました。「となり町の町長さんに頼の
まれて、トウモロコシを市場に運んでいる商人たちです。値段を聞きまして、それ
より少し高い値段で買うと申しましたら、もう疲れたので、うちの倉庫に荷を下ろす
と決めてくれました」主人は2ズウォッティのモイシュに言いました。「これで、もう
一人のモイシュとお前の給料が違うわけが、わかっただろう?――」二人の給料は
三倍も違います。なぜでしょうか?6ズウォツティのモイシュは、主人の言葉から
本当の望みを読み取り、先回りして行動することが出来るからです。2ズウォツティ
のモイシュは、言われたことしかやりません。言われたことをきっちりこなしている
点は良いのですが、同じ道を何度も行ったり来たりするなど、行動にむだが多いこと
がわかります。人が言葉で伝えたいことは、一つとは限りません。言葉には「文字
通りの意味」と、その裏に隠れている「本当の意味」があるのです。この「本当の
意味」を想像し、言われた以上のことを実行できるようになれば、相手に喜んで
もらえるだけでなく、自分の無駄な行動を防ぐことも出来ます。誰かに何かをお願い
されたら、言われた通りのことをきちんとやるだけではなく、本当は何を求められて
いるのかを考える癖をつけたいですね。私達ビジネスマンの教訓にもなりますね。
日常の行動を確認してみましょう。
———————————————————————AtoZtoA——
~☆ 「技術をデザインする」 マルチエンジニアリングのAZA ☆~