1月の後半から1ヶ月を掛けて全員面談を行い先日終了致しました。面談では、中期
計画を1人1人に丁寧に説明を行い、5年後を目標としている具体的な会社像を示し
理解をもらいました。コロナ禍で中々、先の見通せない世相の中、皆さんと共に希望
を持って業務に取り組んで参りたいと思っています・・。世の中には色んな工夫をこらし
たユニークな会社が沢山有ります。今日と来週の2回に分けて他社の事例を紹介させ
て頂きます。本日は、ワイヤーカット加工機で金属を切り出す受託加工を手がける吉原精工。
ここ相模原市のすぐ近く綾瀬市の会社です。創業社長で現会長の吉原会長のお話は、
神奈川県企業家同友会でもお聞きしました。「吉原精工、社員7人の町工場がトップ
ダウンで残業ゼロ 目指すは完全週休3日」このようなタイトルの記事がYahooニュース
に掲載されたのは、2017年2月4日のことでした。発端となったのは、厚生労働省による
過重労働解消の取り組み事例の募集です。良い事例を集めてパンフレットを作成すると
いうことで、神奈川県中小企業家同友会の全会員向けに、「残業を削減した事例があれ
ばネット上の掲示板に書き込んでほしい」という連絡があったのです。そこで、吉原会長
は当社の取り組みを掲示板に書き込みました。すると、全国から6社の事例採用のうちの
1社に、吉原精工が選ばれたのです。違法な長時間労働が問題視される中、社員わずか7人
という中小企業が残業ゼロに成功している。経営者がトップダウンで作業工程や就業形態
を見直し、残業代を基本給に組み込んだ結果、社員の年収は600万円を超え、優秀な人材
の定着につながっている。吉原精工は創業36年の町工場。基本労働時間は8時半~17時
で、1日7.5時間週休2日制で、年末年始やゴールデンウイークは連続10日間を休む。
さらに賞与は2013年から継続して社員全員に夏・冬とも100万円を支給しています。これ
が次の日にYahooニュースに転載され、Twitterで「社員7人の町工場」が2回のトレント
入り。その後SNSで拡散、1000を超えるコメントや、スタンプでの「いいね」が1万2000
を超えるといったことになりました。会長のメディアからの取材依頼やセミナーの依頼が
殺到しました。「吉原精工で働きたい」という人が沢山の履歴書を送ってきたのです。
多くの関心を寄せていただいたのは、やはり「なぜ、社員7人の町工場で『残業ゼロ』
『社員の年収600万円超』『ボーナス100万円支給』といった型破りな経営が実現可能
なのか?」ということでした。もちろん吉原精工がこのような経営に至るまでにはさまざま
な試行錯誤があり、創業以来、ずっと順風満帆で経営してきたわけではありません。3度の
倒産危機があり、徹底したリストラを実行したこともありました。過去には幾多の困難が
あり、それらに一つひとつ向き合ってきた結果として、今の吉原精工があるのです。お伝え
しておきたいのは、私か決して「社員に甘い経営者」「人がいい経営者」ではないという
ことです。「残業ゼロ、年収600万円超、ボーナス100万円支給」といった話をする
と、「社員を甘やかしすぎだ」「そんな経営をしていたら会社を潰すぞ」などといわれる
ことが少なくありません。私は社員に与えるべきものを与えたいと思っていますが、それ
以上のものを社員からもらっています。リスクを負い、設備投資などもして仕事の場を
つくり、そこで社員に働いてもらい、収益を適切に配分しながら、会社としてしっかり
利益を積み上げていくことを目指す。本来、会社というのはそういうものでしかありえ
ないのですから、私は社員に対して優しいだけでないことを自覚しています。ただし、
「社員が満足して働けるかどうか」はいつも考えています。そしてそれは、回り回って
吉原精工のためでもあるのです―。
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