東京五輪ではアスリートの試合直後のインタビューが心に響きましたね。勝利をつかみ取った笑顔での歓喜の声、力及ばず敗れた悔しい涙、嗚咽・・。そして感謝の言葉……。重ねてきた努力と熱量が凝結した、その瞬間にしか生まれない言葉だからこそ感動を呼ぶのでしょう。一方、工夫すれば誰でも“人を感動させる言葉”を作れると言うのは、コピーライターの佐々木圭一さんです。ベストセラー『伝え方が9割』で、その技術を明かしています。
例えば、相手の「ノー」を「イエス」に変えるには、
①自分の頭の中をそのまま言葉にしない
②相手の頭の中を想像する
③相手のメリットと一致するお願いを作る。
自分が伝えたいことだけを言い放つのではなく、相手が心を動かし反応したくなるような“強い言葉”を作ればいいといいます。佐々木さんは、「伝え方」によって人の心は動き、行動も変わると強調しています。「感動のない言葉は無視される」ともいわれます。日本の政治についても、圧倒的に足りないのは「政策」ではなく「感動」と指摘しています。政府や自治体のコロナ対策も「人々に伝わっていない」と批判されることがあります。行政のトップに就く閣僚や首長が一喜一憂したり感情的では困りますが、何としても伝えるという熱い思いと伝え方の努力が必要なのではないでしょうか。せっかくの取組も伝わらなければ、やっていないことと変わりません。また会社の取組も同じことが言えます。ことあるごとに皆さんに丁寧に伝えて、理解を得ながら進めていきたいと思います。【相手の返事を「イエス」に変える「7つの切り口」】⇒⇒⇒