「夏バテに効果的な入浴法」(1173号)・・健康経営優良法人・AZA

ここのところ少し暑さもやわらいでいますが、これからが夏本番です。夏の暑い間は、湯船に漬からずシャワーで済ませるという人も多いと思います。しかし、夏に湯船に漬かることは夏バテや熱中症対策にもなります。夏の時期に健康を保つ入浴法について東京都市大学の早坂教授(温泉療法専門医)のアドバイスをご紹介致します。夏はだるさや疲労を感じやすい季節です。夏の蒸し暑さは体への過剰な負荷となって、自律神経のうち「緊張・興奮」に関わる交感神経を強く刺激します。さらに、暑い室外とクーラーの効いた室内では大きな温度差があります。室内外への移動時、体は一定の体温を保とうとして自律神経が過剰に働くことになり、これも体への負担となります。そして、自律神経の調節がうまくいかなくなりバランスも崩れてきます。結果、夏バテといわれるような「何となく疲れた、だるい」と感じるような状態になるのです。そんなとき、お風呂をうまく使って夏の暑さで乱れた自律神経を整えられます。夏にお勧めの入浴法は「ぬるめの炭酸湯」です。
●暑さで乱れた自律神経整える
38度程度の湯に泡の出る炭酸系入浴剤を溶かし、20分程度ゆっくり漬かりましよう。ぬるい湯に入ると自律神経のうち「リラックス」時に働く副交感神経が刺激されます。この副交感神経への刺激が、夏の暑さや温度差で興奮状態となった交感神経を鎮め、心身の疲れを取ってくれます。お湯に溶け込んだ炭酸カスは皮膚から吸収されて血管を広げ血流を良くするので、血液が全身に栄養分を運び、同時に疲労物質も除去されます。
●38度でも十分温かく感じる
中には「38℃のお風呂はぬるすぎるのでは?」と感じる人もいるかもしれませんが、炭酸湯は思ったより温かく感じます。お湯に溶け込んだ炭酸力スが皮膚の冷たさを感じるセンサーの感度を鈍くさせ、実際の湯温よりも2~3℃温かく感じられるという特徴があります。そのため、普通のお湯ではかなりぬるく感じる人肌の湯でも十分温かく感じることがでさるという訳です。夏の時期に多い熱中症の予防にもお風呂を活用することができます。38℃より少し熱い40℃程度のお湯にしっかり漬かることで汗をかき、「暑熱順化」(暑さに体が慣れること)が進むためです。お風呂を上手に活用して、暑い夏を元気に乗り切りましよう。
●温泉地での注意点
また夏に温泉地に出掛ける人も多いでしょう。夏の温泉入浴法のコツは欲張らないことです。
●″何度も長時間″避け/自分のペースで楽しむ
せっかく温泉に出掛けたのだからといって何度も長時間に渡り温泉に漬かると、体温が上がりすぎて頭痛や倦怠感、ひどい場合は意識を失うような「湯あたり」といわれる熱中症になってしまいます。夏は気温が高いので湯気で浴室内の温度も上がり、体温が上がりやすくなっています。額に汗がにじんできたら、いったん浴槽から出るようにしましよう。温泉は自宅のお風呂より温め効果が強いので温泉によっては2~3分でもたっぷり汗をかくこともあります。自分のペースで楽しんでください。弊社の健康経営の取組みの1つ、入浴剤の重炭酸泉タブレットを社員の皆様へ支給していますが、きちんと活用し元気に楽しく夏を過ごしましょう。

エンジニアリング事業部・最近の実績☆☆AtoZtoA