「労働者の6割が健康診断・異常あり」(1194号)・・健康経営優良法人のAZA

先日Yhooニュースで気になる記事がありました。協会から届いた弊社の健康診断結果のレポートを見ても、全く同様のことがいえますので注意喚起として受け止めて下さい。――労働者の6割が健康診断「異常あり」の深刻な事態。しかも「要再検査を放置している人」が約半数もいます。健康診断を受けた人のなかで有所見者の占める割合“有所見率”が、今、6割に急接近しています。弊社の健康診断のA~Eまである判定に例えると、有所見者とは健診で医師が判定したA(異常なし)C(要経過観察)C1(要再検査)D2(要精密検査)D1(要治療)のうち、A以外の人をいいます。有所見率は、厚生労働省がまとめた定期健康診断実施結果でわかります。労働安全衛生法なるものがありその第66条に基づき、事業者は労働者に対して医師による健康診断を実施しなければならないし、労働者は事業者が実施する健診を受けなくてはならないとしているのです。会社は皆さまの健康管理もしっかり行わなくてはいけないのです・・。結果を見ると、2021年は58.7%。1997年までは3割台だったのですが、2008年に5割を超え、それ以降、上昇傾向を続けています。
■上昇傾向が続く有所見率
有所見率の上昇傾向は、加齢に伴い、高血圧症、脂質異常症、糖尿病といった生活習慣病の予備軍が増えていることが要因と考えられます。
■3人に1人が血中脂質の異常
検査項目別の有所見率では、血中脂質が33.0%と最も高く、次いで血圧が17.8%、肝機能が16.6%でした。遺伝的な要素や体質だけでなく、食習慣、運動不足、肥満などが影響しているとみられる検査項目が有所見率の上位となり、それぞれ上昇しています。貧血も徐々に増加していますが、その理由はよくわからないという。そのうえで、「定期健康診断で貧血を認める方の多くは閉経前女性なので、受診者の女性比率の上昇、つまり就業人口に占める女性の割合が増えている可能性がある」と考察されます。
■受けっぱなしにしない現場の工夫も
有所見者が自主的に医療機関に行くのが望ましいですが、職場などから再検査や治療を受けるようよう促されても、働き盛りの世代は忙しいことを理由に健康管理を後回しにするので、病気を早期発見できなかったり、治療のタイミングを逃したりしてしまいます。別の調査では二次検診ついて、そもそも受診しなかった理由そで最も多いのが、「自覚症状がない」、その後に「前回、受診したが問題なかった」「時間がない」「忘れていた」「自分のことを考える余裕がない」――などと続きます。弊社の皆さんは必ず受診をお願いします。
■コロナ禍の受診控えも懸念材料に
健診結果で有所見となっても、新型コロナの感染拡大による受診控えによって再検査や治療を受けていないケースも想定されます。コロナ禍は患者や健診受診者の行動に少なからず影響を与えています。健診後の受診控えによって、早期発見・治療がしにくい環境になることにも留意する必要がありそうです。私達の健康は、日々の摂生の積み重ねにほかなりませんし、大きな病の予防は早期発見、早期治療に限ります。有所見者の方は、必ず医療機関の受診をお願い致します。

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