今日12月16日は「紙の記念日」になっています。すっかりデジタルの時代になりSDGsの観点からもペーパーレスが加速しています。私はいっとき電子書籍に移行していましたが「電子書籍は便利でも、思い出の一冊は紙の本で残したい」と思います。デジタルと紙どこに違いがあるのでしょうか。新聞記事をご紹介します。東京大学の酒井邦嘉教授らのチームは昨年、「紙の手帳の脳科学的効用について」と題する研究成果を発表しました。18歳から29歳までの若者48人を対象に「紙の手帳」「タブレット」「スマホ」のうち、どの媒体がスケジュールを記憶しやすいかを調べる実験をしました。すると紙の手帳を使用した場合が、最も短時間で要領よく覚えられたという結果が出ました。酒井教授らはその理由として、紙には五感を通した「想起の際の手掛かり」が豊富だと解説。そして、記憶から新しい思考が生まれ、創造的な発想につながると、さらなる活用に期待を寄せています。日本の近代経済の父・渋沢栄一は紙を「文明の源泉」と呼びました。1875年12月16日、渋沢が主導して東京・王子に西洋式の製紙工場「抄紙会社」が開業。洋紙の国産化という難事業に情熱を燃やしました。約150年を経た現在、加速する脱プラスチックの流れに呼応し、加工しやすく保存性にも優れる紙の存在感が、再び高まっています。社員の皆さんに毎年紙の手帳を支給しています。デジル派には不評かもしれませんが、私は手帳はやっぱり紙の手帳が便利で、スピーディーだと思います。しかし限りある資源ゆえに、紙の無駄遣いは禁物ですね。デジタル機器の特性も理解し、賢く使い分けながら、私たちは学び、書き、大切な人に思いを届けていきたいですね。