「コレステロールを正しく知ろう・・」(1358号)業界初・ものづくり技術支援をサブスクで提供するAZA

技術屋のサブスク健康診断を受けて、コレステロールの数値について指摘されたことはありませんか?年齢を重ねることでこの数値が高くなります。私もその一人で、基準値を大幅に上回る数値が出ています。でも、改善方法や「悪玉」「善玉」などの言葉には、正直よく分からないという人も多いのではないでしょうか。そこで、りんくう総合医療センターの循環器内科部長、増田大作さんのインタビュー記事をご紹介致しますのでコレステロールの基礎知識を学んでください。
①コレステロールとは?
コレステロールは、動物性の脂に含まれる物質であり、私たちの体に必要な栄養素です。細胞膜やホルモン、胆汁酸の生成に欠かせない成分です。食事から摂取されるイメージがありますが、実際には私たちの体内でも肝臓などで合成されています。血液中ではタンパク質に結合して運ばれ、体内で必要な場所へ運ばれます。しかし、一定の数値を超えると、動脈硬化のリスクが高まり、心臓や脳の疾患を引き起こす可能性があります。コレステロールの値は食事や生活習慣によって変動しますが、他の病気や遺伝的な要因も影響することがあるため、冷静に判断する必要があります。心配な人は、日本動脈硬化学会の専門医がいる病院で診察を受けることをお勧めします。専門医のいる病院は、同会ホームページで調べることができます。 https://www.j-athero.org/jp/
②動脈硬化予防の生活習慣
動脈硬化を予防するためには、喫煙を避け、適切な運動をすることが大切です。喫煙は動脈硬化のリスクを高める要因の一つですので、禁煙を心がけましょう。運動も重要で、週に3回以上、30分以上の有酸素運動を取り入れることが推奨されています。運動は仲間と一緒に楽しむことが続ける秘訣です。食事では飽和脂肪酸を控え、魚や緑黄色野菜、海藻、キノコ、大豆製品などを摂取することが良いでしょう。伝統的な日本食が動脈硬化の予防に効果的です。また、アルコールの摂取は控えめにしましょう。
③無料アプリ「これりすくん」でリスクをチェック https://www.j-athero.org/general/gl2022app/general.html
コレステロールの数値が高いと恥ずかしさを感じ、診察を受けることが躊躇されることもあります。しかし、実際には体質による要因もあることを理解しましょう。遺伝的な要因や体内のコレステロールの調節機能によって、数値が上昇することがあります。日本動脈硬化学会が提供する無料アプリ「これりすくん」を利用することで、自分の動脈硬化のリスクを評価することができます。また、予防に役立つ食事や生活の情報も手に入ります。正しい知識を得て、動脈硬化予防に取り組んでみましょう。
④リスクが高まる数値
主なコレステロールの値として、LDLコレステロールとHDLコレステロールがあります。
・LDLコレステロールが140㎎/㎗以上
・HDLコレステロールが40㎎/㎗未満
の場合、動脈硬化性疾患のリスクが高まる可能性があります。LDLコレステロールの値が上昇するほど、動脈硬化のリスクも高まります。
⑤悪玉と善玉の運び屋
「悪玉コレステロール」「善玉コレステロール」という言葉は耳にしたことがあるかもしれません。これらの働きと呼び方の理由について解説します。肝臓で作られた中性脂肪やコレステロールは、リポタンパク質と呼ばれる“運び屋”によって、血管の中を進みます。運び屋は2種類あり、LDL(低比重リポタンパク質)が「悪玉」と呼ばれ、HDL(高比重リポタンパク質)が「善玉」と呼ばれます。LDLは、トラックをイメージしてください。中性脂肪やコレステロールをのせ、中性脂肪はエネルギーとして使われ、残ったコレステロールを含むLDLは、細胞や血管の壁などを作るために使われます(図1)
このLDLが過剰になると、“渋滞”“事故”を起こし、血管の壁にごみとしてたまっていきます。これが動脈硬化であり、壁が膨れて血管の内側が狭くなり、狭心症などを起こすのです(図2)
一方、HDLは、ごみ収集車のイメージです。血管の壁にたまったごみを、もう一度、肝臓に戻し、動脈硬化を減らす働きをします(図3)
一般的に、LDLは多いと悪いので悪玉、HDLは多いと良いので善玉と呼ばれます。ただ、両方とも体に必要なコレステロールを運ぶ仕組みではあるのです。

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