「気を付けたい情報の偏食・AIとの向き合い方を考える」(1377号)業界初・ものづくり技術支援をサブスクで提供するAZA

技術屋のサブスク最近生成AIを便利に活用されている方、多いのではないでしょうか?私も毎日ブログ作成などに活用しています。今日私達の身近になった生成AIについての注意喚起のお話です。最近、進化したAI(人工知能)の中でも注目を集めているのが「生成AI」です。その便利さは言うまでもなく、専用アプリに質問を入力すると、滑らかな文章で“それらしい”答えを瞬時に得られる点が魅力的です。しかし、その利用には潜むリスクがあります。入力した情報が他者に流出するおそれや、回答が著作権侵害や事実との不一致を含む可能性があるため、注意が必要です。
世界の政治・社会の動向においても、客観的事実よりも感情に訴える虚偽の情報が強い影響力を持つ「ポスト真実」の時代が到来しています。AIによって広まる虚偽の画像や動画など、「情報の汚染」はますます深刻化しています。
この状況に警鐘を鳴らすのは、東京大学の鳥海不二夫教授。彼は「情報の偏食」について指摘し、栄養バランスを欠いた食事が健康を害するように、偏った主張の情報ばかりに触れることが健康な情報環境を妨げると警告しています。
情報の偏食の根底には、「確証バイアス」と呼ばれる心理が潜んでいます。自分の感覚や思い込みに合致した情報を好んで受け入れがちですが、これが続くと考えが偏り、異なる立場や意見を受け入れにくくなります。
さらに、SNSや検索サイトは過去の履歴からユーザーが関心のある情報を優先的に表示する仕組みを持っています。これが結果的に、自分の意見が多数派で真実であるかのような錯覚を生み出すことがあります。
実際、コロナ禍ではSNS上でワクチン陰謀論が広がり、ワクチンを忌避する人々を増加させ、接種反対の動きが拡大しました。このような状況で情報源の信頼性や具体的な根拠の検証が不可欠です。インターネットだけでなく、新聞、テレビ、ラジオなどさまざまな情報源と比較し、判断することが肝要です。
そして、最も大切なのは人との直接的な交流です。忌憚のない対話を通じて、情報に踊らされず、良識を磨いていくことが求められています。ネット情報に盲目にならず、安易に拡散しないよう十分な注意を払っていきましょう。
現在、私たちが問われているのは情報との向き合い方です。便利さに依存するのではなく、生き方の哲学を持ち、自らが考え、賢明な正視眼を養うことがますます重要になってきます。AI時代を生き抜くために、情報との健全な付き合い方を考えていきましょう。

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