「読書の秋を楽しむ」(1615号)

ようやく涼しくなってきました。皆さん、「秋」を楽しんでいますか?
私は以前お話しした通り、読書に励んでいます。最近は理系の大学を卒業した小説家の作品にハマっています。専門家が書いている内容はとってもリアルです。
書籍① 『サーキット・スイッチャー』 著者:安野貴博氏(東京大学工学部卒、ソフトウェアエンジニア・小説家)
この作品は自動運転車をテーマにしたもので、第九回ハヤカワSFコンテストで優秀賞を受賞しました。自動運転や「トロッコ問題」を通じて、技術と倫理のテーマが描かれていますが、難しい理論よりもエンタメ要素が強調されています。ミステリー要素も加わり、事件の捜査や犯人の企みがスリリングに描かれている点も魅力です。技術による社会的な問題提起も含まれており、SF初心者にも楽しめる一作です。
書籍② 『宙(そら)わたる教室』 著者:伊与原新氏(東京大学大学院卒、大学勤務を経て小説家)
『宙わたる教室』は、新宿の定時制高校を舞台に、年齢や背景の異なる生徒たちが火星のクレーター再現実験に挑む姿を描いた物語です。彼らは、それぞれの困難を抱えながらも「それでも」学校に通い、実験に取り組みます。この「それでも」という姿勢が、現実に前進する力を示し、読者にとって現実を生きるための支えとなる一冊です。
どちらの書籍も社内のアザ文庫に保管していますので、どうぞご自由にお読みください。
週末、「秋」を楽しんで下さ~い♪