「経営術を学ぶ・・」(319号)

◎健康促進制度ですが、来月からの予定でしたが、要望が多かったので、

今月からの導入とさせていただきます。但し手当の支給は来月分のお給料からの

支給となります。「仕事中にスポーツクラブに通える制度」健康促進に大いに活用し

てください。

◎先週金曜日は、某銀行の経営セミナーに行ってきました。

会場は八王子の京王プラザホテル。

「ゼロから学んだ経営術」~経営ゼロだからこそわかった中小企業の勘所~

講師:小松ぱね工業株式会社会長・小松節子様

ゼロから学んだ経営術

油のにおいが漂う中小工場の街、東京都大田区大森南。精密なバネ作りで定評がある

小松ばね工業を会長として率いる。1つ1円以下の小さな部品だが、何万回伸びても

元に戻る品質はハイテク製品などに欠かせません。

この世界に入ったのは、創業者である実母の兄から養女に指名された25歳のとき。

「義父は工場を継がせる前提で30人近い『おい』『めい』から私を選んだ」。

明確な後継指名はなかったが、選ばれた重みを感じていました。

小学生から続けていたのはバレエ。養女になるとすぐに結婚し1男1女をもうけました。

主婦として子育てする傍ら、生徒50人を抱えるバレエ教室の先生として活躍しました。

その穏やかな生活が、40歳のときに義父が急逝したことで一変しました。創業者を失い

工場は混乱に陥る。社長となった夫は古参幹部から辞任を迫られ、株式を相続した

自分が社長に祭り上げられました。ほどなく離婚。それでも「(養女に)選ばれた責任が

ある。投げ出してはダメ」と覚悟を決めました。

「内紛で業績は低迷していた。工場は散らかり放題。薄汚れた応接用カップに顧客

軽視が感じ取れました。「会社も家庭と同じ。まずはきれいにする。主婦の視点が役に

立つ」機械の汚れを自ら削りました。社長の決意に少しずつ掃除を共にする社員が増えました。

バレエで培った精神力で逆境を乗り切りました。

バブル期に東北に製造拠点を新設し、業容を拡大。1997年にはインドネシアにも

進出する。当時顧客はほとんどいなかったのですが、その後の経済成長で年間売上高2億円

を稼ぐ孝行息子に育ちましました。

繊細な心遣いも忘れない。バレンタインデーには関係者に100個近くのチョコを

贈ります。内外の求心力を得て、従業員80人を超す同区有数の町工場に育てました。

もっとも、足元は厳しいです。稼ぎ頭だった折り畳み式携帯電話が急減し、売上高は5年

前の13億円超から、12年度は7億円まで落ち込みました。

2年前、娘に社長職を譲ったが、このままでは引き継げない。「止まっているのが

悔しいと・・。まだまだ経営の勉強を続けないと」。引退後に備え、そろえた洋裁道具は

手つかずのままです。人生半ばで出合った天職に、今は身をささげる覚悟だそうです。

 

【小松ばね工業株式会社】

精密バネに事業領域を特化し、優良企業に育てる。97年にインドネシアに進出し

2006年に中小企業庁が選ぶ「元気なモノ作り中小企業300社」に選ばれる。

2011年に長女社長を譲り、会長に就いた。東京都大田区に本社と工場、宮城、秋田、

インドネシアに工場を構える、売上高は7億8千万、従業員82人

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