「駆け込み需要はどのくらいあったのでしょう?・・」(681号)

昨年末に消費税導入後の景気がどのように変化しているか?との興味深い記事が

ありました。今年の景気にも大きく影響が出ます。それによると後退や低迷につ

ながるキーワードが、「駆け込み需要」がどれだけ発生したのか?がその後に与

える影響を左右されるとのことです。昨年10月の導入ですので、これから景気

に影響が出てくるのです。

過去にも引き上げ時の駆け込み需要の影響が大きく、増税後の景気後退や低迷に

つながりました。今回の引き上げの駆け込み需要が大きければ、その後の影響も

大きいと判断されます。では今回の増税時に「駆け込み需要はどのくらいあった?」

経済産業省が発表した2019年9月の小売業販売額は前年比9.1%増となりました。

今年10月の消費税引き上げを前にした駆け込み需要の影響と考えられます。市場の

事前予想(6.1%増)を大きく上回りました。百貨店を含む「各種商品小売業」の

今年9月の販売額は前月比14.8%増、家電等の「機械器具小売業」は同28.2%増

「自動車小売業」は同13.5%増、医薬品や化粧品等を含む「その他小売業」は

同9.9%増と軒並み高い伸びになりました。

一方、軽減税率の対象となる商品を多く扱う「飲食料品小売簗」は同1.1%増に

とどまり、駆け込み需要がほとんど生じませんでした。駆け込み需要のおかげで

7~9月期の個人消費は前期比3.2%増と高い伸びとなりました。しかし10~

12月期はその反動が懸念されます。駆け込み需要の大きさを分析した第一生命

経済研究所のリポートは、「増税後の家計の消費行動については不透明感が非常

に強い」と述ぺるにとどめました。以上のことから「駆け込み需要の多かった

小売業ほど、消費増税10%の影響が大きいと判断されるのでは無いでしょうか。

増税前の駆け込み需要が予想より大きかったようですので、これからの影響が

懸念されます。

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