先日、埼玉の会社様をご紹介頂き訪問しました。1895年創業で40年ほど前までは
「計算尺」の製造販売を行っていました。なんと創業125年です。今では
「プリント回路基板」「流体制御機器」「半導体製造装置」「分析・試験装置」の
製造・販売をメインに、「不動産賃貸」にビジネスモデルを変えて元気に営業され
ていました。弊社のエンジニアリング事業部のお仕事で装置のプロセスで使用する
マスフロコントローラーなど製造販売も行っています。社長は4代目とお聞きしてい
ますが、なんとかつて日本の中堅財閥で十五大財閥の1つに数えられていた「大倉財閥」
の親族だそうです。そう大倉社長さんです。かつて200社を超えた旧大倉財閥ゆかりの
企業も、今では直系八社(大成建設、日本無線・東海パルプ・ニッピ・大倉事業・中央
建物(旧大倉鉱業)・ホテルオークラ)だそうですが、従業員の方が本物の金持ちです・・
と言われていました・・(*_*)ところで皆さんは「計算尺」ってご存知ですか・・?
ジブリの映画『風立ちぬ』で、主人公・堀越二郎が病に伏せる妻の手を握りながら、
もう一方の手で計算をする印象的な場面があります。ここで二郎が使っている道具が
「計算尺(けいさんじゃく)」です。計算尺は、コンピューターどころか電卓すらなか
った時代に活躍したアナログ計算機のひとつなんです。
現在ではほまず見かけなくなった計算尺ですが、いまだ社名にその名を冠する会社が
今回訪問した会社様です。
計算尺が“メジャー”だった時代、この会社の名は世界的に知られていました。最盛期の
1963年には国内シェア約98%、世界シェア約80%をほこったといいます。古くは戦闘機
の設計に、戦後は東京タワーやダムの設計に計算尺は用いられています。映画『アポロ13』
では、NASAの管制官が計算尺で計算をする描写があります。
実は、『風立ちぬ』で二郎が使っているのも同社の計算尺だそうです。「ジブリから計算尺
を貸してほしいという依頼があったそうです。この計算が手早くできる計算尺は当時、
高級品だったそうです。大卒の初任給が1万数千円だった60年代に、計算尺は「7000〜
8000円はしたそうです。「営業マンにとって、小型の計算尺を胸ポケットに挿して歩く
のは、一種のステータスだったんです」。それは現在、ビジネスマンがノートPCを抱えて
仕事をする姿に似ていたのかもしれません。125年の歴史を持ち時代の変化に対応して
勝ち残ってきた凄い会社様でした。私達も日々変化に対応しながら成長していきましょう。
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