江戸時代のことになります。現在では、うなぎと言えば夏の盛り「本日土用の丑の日」
です。しかし元々うなぎは実は、冬が旬なのです。夏に売れ行きが悪かったうなぎ屋
に頼まれ「本日土用の丑の日」との看板と、当時、丑の日に頭に「う」の付く食べ物
を食べると健康に良いという民間信仰が有りましたので、その試みがヒットしたのです。
『「う」の字が付くウナギを食べれば元気が出る』とのキャッチコピーを考案し大繁盛
させたのは、江戸時代の発明家、平賀源内です。今では、夏にうなぎを食べることが
日本の文化にまで発展したのですから、このキャッチも「大発明」ではないでしょうか・・。
最近では中国産のうなぎが多く流通していますが、日本人が主に食べるニホンウナギは
ほとんどが、漁獲した稚魚(シラスウナギ)を養殖したものです。天然の稚魚が減少し、
2014年に国際自然保護連合が絶滅危惧種に指定されました。このため産卵から成魚まで
の「完全養殖」の展開に期待が掛かかっています。日本における研究では、ふ化した直後
の仔魚がシラスウナギに育つまでの餌が見つからず大きな課題でしたが、20年以上かけ
てそれが「サメの卵」だと突き止めました。そして成長したシラスウナギを得たのです。さらに
そこから8年かけて2010年、育てたウナギが産んだ卵をふ化させるまでの完全養殖に、
世界で初めて成功させたのです。産卵の研究から始めて50年を要した大偉業に成りました。
うな重の高価な理由がわかりますね・・。
静電気を発生させるエレキテル(静電気発生装置)を日本で初めて復元するなど″日本の
エジソン″と呼ばれる源内が知れば、喝采を送っだのではないでしょうか。大量生産には
まだ課題が残りますが実現すれば、もっと身近な食材になり″元気″が広がりますね。
またコロナ禍では、免疫力を高める食べ物にもなります。
間もなく梅雨明け、暑い夏がやってきます。マスクを日常で着用しなくてはならないなど、
不快で熱中症のリスクもあります。スタミナ補給に「うなぎ」いかがでしょうか。
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