「逆境だから成長できる・・」(772号)

昨日の新聞から“世界のプラチナ潜水士”についての記事を紹介させて頂きます。

“世界のプラチナ潜水士”と称される鉄芳松(てつよしまつ)氏は、静岡県「株式会社

鉄組潜水工業所」代表取締役であり、また「(一社)日本潜水協会」(職業潜水士を

総括する団体)の会長を長らく務められ、2017年には旭日小綬章(きょくじつしょうじゅしょう)

を受勲された「潜水界の怪物」“世界のプラチナ潜水士”との異名をお持ちです。

潜水士が行う作業内容は多岐にわたります。たとえば魚介類の採取、水中での土木

建築作業、船舶の修理、沈没船の引き上げ、海洋調査、あるいはスキューバなどの

ダイビング指導者として活躍する人もいます。

もちろん、海で遭難した人などを助ける海難救助も重要な仕事のひとつです。

このような水中作業を行うためには、「潜水士」の国家資格(免許)の取得が不可欠

です。また、水中は気圧をはじめ、環境条件が陸上とは異なるため、安全に作業を

進めるためには専門知識と技能を身につける必要もあります。

潜水作業は危険も多いですが、潜水士にしかできない業務をこなしていくことから、

大きなやりがいを感じられる仕事だといえます。また水中土木作業には「潜水士免許」

に加えて「玉掛」「ガス溶接」など複数の異なる作業をこなすためには多彩な資格が

必要となります。さまざまな資格・技能講習を経て、ようやく潜水士として活躍する

ことができるようになるのです。鉄氏はこれまでの潜水は2万回を超えます。港湾工事

や漁場の調査など、人目につかない海底で60年以上にわたり、黙々と仕事に取り組ん

できました。常に命懸けの作業で、鉄氏が最も大切にするのは基本の徹底です。

例えば作業終了後、徐々に浮上しながら減圧症を防ぐ過程では、水深21メートルで6

分間停止など、水深ごとの待機時間を設定しています。水深90メートルからの浮上には

4時間以上をかけるといいます。その上で鉄氏は「どんな仕事も『やる』ことを前提と

しています」。たとえ失敗しても、その経験は必ず自身の糧となるからだと言われて

います。「できる可能性を考えて取り組むことを選べば、得るものがある」「『やる』

と決めたら知恵は出る」と・・。本年で80歳となりましたが、日本潜水協会の会長として

後進の育成にも力を注でいます。何事も“できない”と思えば、そこで可能性は閉ざされ

てしまいます。私達、1人1人の可能性は無限なのです。新年度が始まり早くも1ヶ月

が経過します。コロナ禍の中で“逆境だから無理”ではなく、“逆境だから成長できる”

と清新な心で、チャレンジャーとなって大切な毎日に挑戦していきましょう。

———————————————————————AtoZtoA——

 「技術をデザインする」  マルチエンジニアリングのAZA